03 円滑な進行のために

説明書は、

調停では, 「遺産分割調停の進め方」のとおり、順を追って問題を整理,解決しながら最終的な合意を目指します。紛争の背景にある相続人同士の感情的な対立などを調整しつつ調停を進めますが,調停の主眼はあくまでも遺産をどのように分けるかという点にあります。

という記載がなされています。

裁判所の書類なので、直接的な表現はされていませんが、上の表現は、段階的に進行を進めるので、段階的な整理の順番を良く守ってください、また、法的な効果を発生させないことを裁判所でこだわっても、裁判所は、それを聞いて何かするという場所ではありません、ということが書いてあると考えていいかと思います。

昔から、相続事件は、非常に時間がかかるということがいわれていました。それは、法的に、権利義務の争いとそうではない手続が交錯してしまい、手続き上やむを得ないという理由からそうなることもありましたが、むしろ、当事者が、相続人間の現在に至るまでのやりとりから生じる感情的なもつれまでを裁判所で吐露し、場合によっては、必要以上に、感情的なものにこだわってきていたことに起因していたかもしれません。

まさに、裁判所の関心は、あくまでも「遺産をどのように分けるかという点」にしかないと考えた方がいいかと思います。

また、事実関係については、当事者が積極的に資料を裁判所に提出する必要があります。説明書では、

遺産分割調停を円滑に行うためには,手続の主体であるみなさんが,積極的に手続に関わることが必要です。そのため,遺産分割調停を進めるために必要な遺産の内容等についての資料Iは、 当事者のみなさんに収集していただくことになります。

とされています。