01 遺産分割とは

遺産分割というのは、遺産を構成している個別財産の各共同相続人への帰属を確定する行為ということができます。

まず、人が死亡すると、遺産は、相続人の間で、一次的・暫定的に共有状態になります。説明書では、

人が亡くなると,亡くなられた方(被相続人)の財産(遺産)は,すべて相続人に移ります。相続人が複数いる場合は,遺産は相続人全員の共有になります。

とされています。

もちろん、このような抽象的・暫定的な共有状態では、実際上、いろいろと不便を来します。例えば、不動産の共有持ち分を換価したいといっても、購入者を見つけるのには困難をきたすでしょうし、仮に見つかっても評価としては、非常に低く見積もられてしまうでしょう。そこで、個別財産の帰属を確定することが必要になるのです。それが、遺産分割です。

個々の遺産を相続人一人ひとりのものにしたり,相続分に相当する金銭を分けたりして,財産の共有状態を解消することが必要となります。
これが遺産分割です。

と説明されています。

分割の効力については、民法909条が

遺産の分割は、相続開始の時にさかのぼってその効力を生ずる。ただし、第三者の権利を害することはできない。

と定めていますが、これは、「最初から遺産共有はなかった」と宣言した規定であると解されています。