5 遺産の分割方法

遺産の分け方には,主に次の3つの方法があります。

(1)「現物分割」

遺産そのものを分けるものです。

不動産であれば、分筆して、それぞれに相続する、というものになります。

(2)「代償分割」

一人または複数の相続人が現物を取得し,その現物取得した人がほかの相続人に対し,金銭を支払う

 金融資産については、特に、預貯金債権の取扱が重要です。平成28年12月19日の判決によって従来の判決・実務を変更して、各種預貯金債権の内容及び性質に照らした場合に、預貯金債権が共同相続されたときは、相続開始と同時に相続分に応じて分割されることはなく、遺産共有の対象となり、遺産共有に服する他の財産とともに遺産分割をへて各相続人に承継されるとされています。

この場合、そうはいっても、それぞれ、被相続人名義の預貯金について、相続人が各自、相続分を相続するというのは、実際の取扱に不便をきたすので、相続人誰かにすべてを相続させて、その相続人から、他の相続人に代償金として支払うというかたちになるのが一般です。

(3)「換価分割」

遺産を第三者に売却して,その売却代金を相続人の間で分けるものです。

 相続人の間で合意が成立するのであれば、何時いつまでに売却し、経費を除いた額をそれぞれの相続分のとおり受領するというような形で定めがなされることになります。

また、相続人の間で、合意が成立しないような場合には、相続人が、例えば、不動産について、それぞれ競売することができる、というような形で、結局は、競売による配当手続のなかで換価されることもあります。